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東京散歩――世界に誇れる、美しい近代建築を見に行こう。

東京散歩――世界に誇れる、美しい近代建築を見に行こう。

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東京は世界のどこにも類を見ない独自のモデルの巨大都市です。

1923年(大正12年)の関東大震災に加えて、第二次世界大戦の末期、1944から45年(昭和19-20年)にかけて100回超の空襲を受け、焼け野原となった東京がここまで急速に発展したことに対して、「東洋の奇跡」とも呼ばれたほど。

戦後13年で日本復活のシンボルと言われた「東京タワー」も完成しています。

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photo by Moyan Brenn

東京には、数々の難を逃れ今も美しい姿を残す、古い建物がたくさんあります。超高層などの最先端ビルとは一味違ったこれらの建物は、見るものを圧倒する雰囲気を持っています。

地震の多い東京に不向きという意見にも納得はできますが、なるべくなら残しておきたい名建築。今回は、今なおその姿を実際に見ることができるものを紹介します。すでに取り壊しが決まっているものもあるので、気になる建物は早めに見学に行くことをおすすめします。

美しい姿を見に、大都市東京を歩こう。

高層ビルの谷間、住宅街の隅、学校などさまざまな場所に古い建物は隠れています。その時代に思いを馳せて、その美しさを堪能しましょう。

 

旧前田爵邸洋館

東京都目黒区駒場4-3-55

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photo by shuzo serikawa

旧加賀藩主で前田家第16代当主の利為が自邸として建てた美しい洋館。1階は晩餐会を行なう重要な社交の場として使われ、2階は家族の生活の場でした。イギリスのカントリーハウス風の建物で、スクラッチタイルの壁と、張り出した車寄せにとんがり屋根の塔が印象的。

竣工:1929年(昭和4年)
設計:高橋貞太郎

<見学も可能です>
公開時間:9:00〜16:30
休館日:月、火(ただし祝日の場合は開館)、年末年始 (12月29日から1月3日まで)
見学料:無料(1、2階公開部分)
オフィシャルサイト:www.syougai.metro.tokyo.jp/sesaku/maedatei.html

 

東京芸術大学赤レンガ1号館

東京都台東区上野公園12-8

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photo by oimax

都内に現存する最古のレンガ建築。教育博物館の書籍庫として建てられたため、耐火を重視し、開口部に鉄扉をつけるなど不燃性を重視した造りとなっています。124年経った2010年に耐震のため改修工事が施されました。

竣工:1880年(明治13年)
設計:林忠恕

 

国立国会図書館国際子ども図書館

東京都台東区上野公園12-49

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photo by taken_spc

明治39年に帝国図書館として建てられ、昭和4年に増築されたこの図書館は、ルネサンス様式の代表的な明治期洋風建築として、東京都の歴史的建造物に指定されています。

竣工:1906年(明治39年)、1929年(昭和4年)増築、1998年(平成10年)改修
設計:久留正道、真水英夫、岡田時太郎、坂本勝比古
オフィシャルサイト: www.kodomo.go.jp/100th/100th.html

 

ニコライ堂

東京都千代田区神田駿河台4-1-3

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photo by Shibainu

ロシアから正教伝道のために来日したニコライが建立したことから「ニコライ堂」の名で知られている日本の重要文化財です。一番古い石造の重要文化財。関東大震災で甚大な被害を被ったものの、セルギイ府主教と信徒達の努力により再建されました。

ビザンチン式を基本とした建築で、壁が厚く窓が小さいのが特徴。中央のドームが壮大な印象を与えます。

竣工:1891年(明治24年)、1929年(昭和2年)改修
設計:ミハイル・アレフィエヴィッチ・シチュールボフ、ジョサイア・コンドル、岡田信一郎
オフィシャルサイト:nikolaido.jp

 

明治生命館

東京都千代田区丸の内2-1-1

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photo by puffyjet

戦時中の金属回収、東京大空襲を乗り越え、終戦後はアメリカ極東空軍司令部(FEAF)として使用するためにGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収された歴史的な重要文化財。明治期以降に洋風意匠を導入した日本の建築の到達点とも言われています。外観の主な意匠は古代ギリシア、ローマを源とする古典主義様式。お濠に面した5層にわたる巨大なコリント式の列柱は一見の価値あり。

竣工:1934年(昭和9年)、2004年(平成16年)改修
設計:岡田信一郎、岡田捷五郎

<見学も可能です>
開館時間:[土・日]11:00~17:00、[水・木・金]16:30~19:30
※水~金(祝日は除く)は、2階の一部と1階ラウンジのみ
休館日:月、火、年末年始(12/31-1/3)
オフィシャルサイト:www.meijiyasuda.co.jp/meiji_seimeikan/

 

日比谷公会堂

千代田区日比谷公園1-3

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photo by shibainu

戦前から戦後期は、東京の事実上唯一のコンサートホールだったので、著名演奏家によるコンサートのほとんどが行われ、日本のカーネギーホールとも称されたほど。関東大震災の教訓から、地盤は2000本を越す松材で固められています。2016年から耐震、耐久の大規模工事が行われる予定。

竣工:1929年(昭和4年)
設計:佐藤功一
オフィシャルサイト:hibiya-kokaido.com

 

交詢ビルディング

東京都中央区銀座6-8-7

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photo by Hideki Yoshida

交詢社は福沢諭吉が結成した日本で最初の実業家社交クラブ。この建物は歴史的建造物ではありましたが、2004年に商業ビルとして建て替えられました。その際に、ファサードだけが組み込まれるような形で保存されています。

竣工:1929年(昭和4年)
設計:横河工務所

 

奥野ビル

東京都中央区銀座1-9-8

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photo by kusakabe

本館と新館が左右対称の高級アパートとして建てられました。当時から電話線が引かれていたり、地下には共同浴場もあったそう。タイル貼りの外観や、銀座最古の手動式エレベーターなど、昭和初期の風合いが今も残っています。現在は約20店のギャラリーが入るアート系ビルとして知られています。

竣工:1932年(本館)、1934年(新館)
設計:川元良一

 

九段会館

東京都千代田区九段南1-6-5

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photo by Joe Jones

軍人会館として建築され、旧日本軍が使用する訓練、宿泊用の施設でした。二・二六事件では戒厳司令部が置かれた歴史的な建造物としても知られています。当時好まれた「帝冠様式」で作られています。2011年の東日本大震災による天井崩落事故後、閉鎖。すでに取り壊されることが決定しています。今の姿を見ることができるのは残念ながらあと少しです。

竣工:1934年(昭和9年)
設計:川元良一

 

中央区立泰明小学校

東京都中央区銀座5-1-13

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photo by Jim Shine

銀座の中央にある区立の小学校。1999年には東京都の歴史的建造物にも指定されています。ツタの絡まる校舎に、“フランス門”と呼ばれる瀟洒なデザインの門扉が銀座らしい印象。3階の半円形の窓や円形に張り出した講堂などモダンで、関東大震災からの復興を目指す明るい希望が感じられます。

竣工:1878年(明治11年)、1929年(昭和4年)再建
設計:原田俊之助(再建)
オフィシャルサイト: www.chuo-tky.ed.jp/~taimei-es/

古い建物から学ぶ、東京のこれから。

大都市・東京には、まだまだたくさんの歴史的建造物があります。中には、老朽化による耐久性・耐震性の問題から取り壊されてしまっているものも。災害に強い都市づくりの最先端として建築技術が進歩していけば、古い建物をそのまま残せる未来がやってくるのも、そう遠くはないかもしれませんね。

 

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