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中古マンションを買うときに、「◯LDK」という表記法を疑ってみるべき理由。

中古マンションを買うときに、「◯LDK」という表記法を疑ってみるべき理由。

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初めて中古マンションの購入を考える際、まずどのような情報が必要になるでしょう?

その物件が予算に見合っているかどうかは当然のこととして、その次は間取りでしょうか? 間取りは一般的に、○LDKというように、リビング・ダイニング・キッチンと寝室あるいは独立した居室の数を組み合わせて表記されます。

2LDKとあらわせば、それは(浴室、トイレのほかに)二つの寝室とリビングとダイニング・キッチンを持つ間取りということになります 。

このような○LDK型の表示を頼りにマンションを選ぶかたも多いですが、それは本当にあなたのライフスタイルに合っているでしょうか?

 

LDK表記の歴史とニーズとの食い違い

不動産広告をみると、住宅は例外なく、○LDKといったかたちで間取りが表記されています。

この○LDK型の表記は「夫婦+子供という家族像」と密接に結びついています。そもそも、○LDKは戦後の高度成長期につくられ、定着したものでした。1970年代初めまで続いた高度成長期は、都市化が本格的に始まった時代であり、それは核家族化の進行と重なっていました。○LDKという表記は、そのような歴史を反映したものだったのです。

今日のマンション市場では、○LDKで表記される住戸は「ファミリー・タイプ」と呼ばれています。 いわゆるワンルーム・マンションを除けば、マンション市場に存在するほとんどの住宅はファミリー・タイプのものです。

では、ファミリー・タイプの住宅には本当に夫婦+子供からなる核家族が居住しているのでしょうか? 実態は、このところ、大きく変化しています。夫婦+子供世帯よりも単身世帯の方が多くなっているのです。

つまり、「○LDK」という表記とニーズとのずれはどこにあるのかといえば、今日もっとも標準的な世帯は単身世帯なのに、新規に建設されるマンションは依然としてファミリー・タイプのものばかりだというところにあります。

そのほうが高い市場価値を持つというのですが、よくよく考えてみると、不思議なことですね。

 

部屋の名前でその用途は決まらない

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さて、ここで再び○LDKにもどってみましょう。○室あるうちの一つは夫婦の寝室でしょうか?あるいは、リビングは家族だんらんの場でしょうか?

授乳期の子供を抱える夫婦の場合、奥さんと赤ちゃんが主寝室を使い、夫は別室で就寝する例がかなり多くあります。その後、夫婦が別々に寝る状態が続くことも珍しくはありません。

ダイニングのスペースがある場合でも、リビングに置かれたソファを背もたれにし、低いテーブルの前で床に座って食事をする家庭は珍しくないと言います。食卓がときに子供の勉強机を兼ねているのは、ごくありふれた光景でしょう。

このような例をあげたのは、「部屋の用途はその名称によって決められているわけではない」ということを確認しておきたいからです。○LDK型を社会全体が当たり前に受け入れているように、この部屋はこのために使う(それ以外には使わない)という先入観が深く浸透しています。

○LDKという表記は、住宅全体の用途をあらわすものではありません。その部屋の名前にかかわらず、一つの部屋はさまざまに使われます。ただし、その使われ方を決めるのは、住む人にほかなりません。

例えば、「そこはリビングで、くつろぐ場所である」という先入観を捨てれば、リビングとして設計された場所に、ワーキングデスクを設けることもできます。なにも、寝室に机を置いて、そこで仕事をしなければならないということはありません。

 

スマリノさん(@sma_reno.jp)が投稿した写真

住むための空間に関しては、住む人にさまざまな居場所や使い方を見出すことをうながす空間の方が、豊かな空間だと言えないでしょうか。

 

時とともに変わる部屋へのニーズ

将来家庭を持ちたいと思うなら、家族構成にあった間取りを選ぶことが重要であると考える人がほとんどだと思います。問題は、将来の家族構成や、ライフステージにともなう暮らし方の変化を予想することが難しいことです。

リノベーションは、変化するライフスタイルに沿った住まいを実現する手段でもあります。 例えば、子どもがまだ小さいときは、常に目に届くような見渡しのきく室内が望ましいです。

小さな子どもは特にプライベートを重視する必要もないため、広々とした空間作りがしたいと考えるのではないでしょうか。

空間が許す限り、マンション・リノベーションはそういった変化に柔軟に対応する手段にもなります。

 

マンションでこだわりを実現する

「マンションの部屋なんてみんな一緒で、代わり映えしない。」そう思って入居したはいいけれど、住んでいる年月が長くなればなるほど、「こんな空間であればいいのに」といった思いが募ってくるのではないでしょうか。

年月を経るごとに実現したくなるこだわりに、解決策を与えてくれるのもリノベーションです。 例えば、「閉鎖的な部屋に息苦しさを感じてきた。窓から山が見えるので、その景色を最大限楽しみたい」と考えたとします。ならば、窓を大きめに設け、壁に木目を付け加えることで、まるで部屋が森の一部になったような一体感を味わうことができるのではないでしょうか。

 

スマリノさん(@sma_reno.jp)が投稿した写真

マンション販売は、幅広い人をターゲットとするため、万人が違和感を覚えない○LDKの設計となってます。

マンション・リノベーションの場合、不特定多数のターゲット向けに作られた部屋を、あなたのこだわりに沿った、あなたのためだけの空間にしてくれる手段となるのです。

 

リノベーションは選択肢

○LDK型のマンションは、「核家族」を想定し設計されています。そして、誰にでも販売できるように、機能性を重視しつつ個性は消してあります。

そしてこれは、一見すると空間ごとに機能を分散させた合理的な設計にも見えます。しかし、人生のすべてのシーンにおいて、それが暮らしやすい設計だとは限らないのです。

単身なら部屋の機能を分散させない間取りに、家庭を持ったら子育てしやすい間取りに、年を重ねたら自分のこだわった間取りに。リノベーションは、住む場所を変えずに暮らし方を変える選択肢を与えてくれます。

さて、あなたが希望する地域に、予算に見合った60㎡の2LDKと同じく60㎡の1Kの中古マンションが見つかったとします。あなたはどちらを選びますか?そして、その物件をどう育てていきますか?

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