DIYで日本の住まいはどう変わる?R不動産 林氏×toolbox荒川氏×リライフプラス君島氏 座談会 後編

    DIYで日本の住まいはどう変わる?R不動産 林氏×toolbox荒川氏×リライフプラス君島氏 座談会 後編

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    東京R不動産 林厚見さん、R不動産toolbox 荒川公良さん、リライフプラス 君島喜美子さんによる「住まいのDIY」座談会。後編では、DIYの広がりによって日本の住まい事情がこれからどのように変わっていくか、その変化の兆しが垣間見えるお話も飛び出します

    ▼前編はこちら
    https://eamag.jp/diy-discussion01/

    ポートランド在住の日本人は、なぜ自宅をDIYしたか?

    ― 荒川さんはご自宅もDIYされているんですよね。

    荒川:
    結構やってますね。今もキッチンの壁に緑のタイルを貼ろうと思って、材料は買ってあるんですが3?4ヶ月放置してます(笑)。

    diy-discussion02-01

    でも何か買うときって、やっぱり楽しいんですよ。とりあえず買ってきちゃうって感じで、奥さんも「この緑がかわいい」とか選んで。ちょっとでもDIYできるようになると、楽しみが一つ増える感じがあるんですよね。面倒くさいんですけど、楽しみでもある。

    ― その楽しさを伝えることができれば、DIYをやってみたいという人も増えていく気がします。

    林:
    そうですね。やりたい人は増える。ただ、みんななんだか忙しいんですよね。空いた時間があっても、スマホのゲームが面白いだとか、Facebookで流れてきた動画を見ちゃうとか、やることが多いんですよね。家づくりやDIYに興味のある人だとしても、リライフプラスを買ったのに読む暇がない!みたいな(笑)。

    君島:
    (笑)。取り合いですよね、時間とエネルギーの。

    林:
    動画といえば、解体作業やDIYをおもしろい動画にするというのをやっていて、かっこいい職人の兄ちゃんがハーレーでやってきていきなり壁をバーン!みたいな。そういうのをみんなやり始めたりして意外と火がついたりするかもしれない。

    君島:
    ブロガーの存在も大きいですよ。例えばこの方、「築50年の団地再生ライフ」というブログをやってるMakeesさん。団地をほとんど自分でリノベーションしちゃってる方なんですけど、そのプロセスをものすごく細かくアップしていて、すごい人気です。Roomclip(お部屋写真の投稿サイト)でもご活躍されてて。

    荒川:
    そういう意味では、ある種のコミュニティがトリガーなのかもしれない。イメージ先行でDIYやろうと思ったとしても、まずやり方が分からないんですよ。

    ちょっと前にポートランドに行って、一般の方の家をいろいろ見せてもらったんですけど、その中の一件が日本人の方のお家で。子ども部屋の壁をピンクで塗ってるんですね。しかも細かくマスキングして、きれいなストライプに仕上げているんです。

    もともと日本にいた方でアメリカに来て5年くらい。日本にいた頃から興味あったのかなと思っていたんですが、伺ってみると実は全くそんなことはないと。

    じゃあ何で壁を塗ったのかというと、周りがやってるから。やってみるものなのかなあと思ってやってみたらちょっと凝っちゃった、というくらいの感覚なんですよ。おそらく、トリガーになってるのはご近所のコミュニティなんですね。

    管理会社の差別化で、日本の住まいはもっと面白くなる。

    君島:
    でもDIYしたいという気持ちが芽生えたとしても、賃貸だとまだまだやりづらいという問題もあります。メゾン青樹の青木純さん(オーダーメイド、レディメイド、カスタムメイドの賃貸マンションを手がける物件オーナー)のような大家さんもいるけど、まだまだ。大家さんが嫌がるということが、やっぱり多いですよね。

    林:
    嗜好性の違いを過剰に恐れている感じはありますよね。例えば誰かが壁をピンクに塗ったとして、それを良いと思う人もいれば、嫌な人もいる。DIYでカスタマイズされた部屋を次の人が内覧したときにNGを出すかもしれない、そのリスクが怖いということだと思うんですが、根深い問題だと感じます。

    ― 解決策はないのでしょうか?

    林:
    新しい考え方の「管理会社」というのはアリだと思っています。この問題の本質は、極端にいえは?誰も責任を持ちたくないという“事なかれ主義”にあると思っています。物件オーナーさんとお話してみると、実は特に強いポリシーがあるわけではなく、「お部屋が良くなるんだったら(カスタマイズして)いいよ」という方は多いんですね。ただし、既存の管理会社は少しでもリスクのあるものには手を出さない。今後は、「管理会社の差別化」も重要視される時代になってくると思います。

    君島:
    「DIYP」という、改装可能な賃貸物件だけを集めた不動産検索サイトも出てきていますよね。

    林:
    世の中のリテラシーが上がってくれば、SNSを使ってDIYしたお部屋の情報を流して住みたい人を集めたり、「これ作りたい人一緒に作ろうよ」って呼びかけたりするようなことも増えてくると思う。みんなで家を壊していじる「解体合コン」とか、あってもいいよね(笑)。

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    荒川:
    一方で、今ってDIYが住宅購入・賃貸の付加サービスになってしまっている気もします。業者側がDIYをしてもらうためのお膳立てをしたり、職人さんの人件費分を減額したり。「自分で楽しむ」のではなく「業者の準備のもとでやらせてもらう」というか、ある意味「DIYの押しつけ」のような形になってしまうことに違和感があったりもします。やりませんか?楽しみませんか?ならいいんですが……。

    そういう意味では、DIYへの入り口を変えていく必要はあるのかもしれません。アメリカでは一般的らしいんですが、DIYアドバイザーというか、習い事をするようにDIYを教えてもらえる環境があるといいのかも。

    君島:
    最近オープンした「DIY FACTORY OSAKA」のような場所も面白いですよね。今後、増えていってほしいです。

    ▼DIY FACTORY OSAKA(http://www.diyfactory.jp/)
    体験型のDIY専門ショップ。工具等の販売のほか、ワークショップやイベントも積極的に行なっている。2015年4月、東京・二子玉川にもオープン予定。

    トレンドをつかむために、押さえておきたい情報源。

    ― ありがとうございます。冒頭で荒川さんが「DIYに関する魅力的な情報が増えてきている」と仰っていましたが、まさにそれも入り口の一つになると思います。最後に、皆さんがよくチェックしている雑誌やWEBサイトなどあれば教えてください。

    林:
    Pinterestは便利ですよね。使い慣れると、ヒントを集めるには一番。もっと深く知りたいと思ったら、そこからどこまでも掘り下げていける。

    荒川:
    とりあえず、書店に行ったらインテリア関連の洋書のコーナーを見ますね。

    君島:
    雑誌の取材のロケハン代わりに、テレビの旅番組や雑誌を見たりします。「アド街ック天国」とか「散歩の達人」とか見ますよ。面白そうなお店とか建物とか、目線を変えてチェックすると、意外と役に立つ情報が見つかります。

    林:
    そういう意味では飲食店に行くのは楽しいですよね。一時期はホテルとかも好きだったんだけど、最近は個人でやってるバルとか、ちっちゃい飲食店にはDIYのアイディアがいっぱいある。手作り感のあるお店に行ったときに、内装を観察したり、直に話を聞いてみたり。実際に工夫している人の話を直に訊くのは、やっぱり良いインプットになります。

    荒川:
    インテリアのトレンドは、お店が一番早いですよね。「次は何が流行ってきたかな」という目線で結構ウォッチしてます。

    君島:
    リノベーションやDIYをする方の中でも、カフェやアパレルのお店をみて「こういうふうにしたい」と仰る方は多いですよね。今は「ロンハーマンみたいにしたい」という方が多い印象。

    荒川:
    それが住宅にまで影響しているということは、最新トレンドは別のところに来ている、ということになるのかも。

    ― そのトレンドを自分で探ってみるのも面白そうです。ぜひまたお話聞かせてください。本日はありがとうございました!

    diy-discussion02-02?

    (おわり)

     

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