無印良品の新サービス《MUJI HOUSE VISION》とは?

    無印良品の新サービス《MUJI HOUSE VISION》とは?

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    10月31日、無印良品が“住まい”に関する新たなWEBサイトをオープン。

    日本発のブランドとして、世界で愛される無印良品。家具や雑貨から住宅(「無印良品の家)」まで、住まいと暮らしに関わるさまざまな商品を展開する同社が、10月31日に《MUJI HOUSE VISION》という新たなWEBサイトをオープンしたのをご存知でしょうか?

    MUJI HOUSE VISION
    http://housevision.muji.com/

    「家と暮らしのつくり方」というテーマを掲げたこちらのサイトについて、責任者である川内浩司さんにお話を伺いました。

    mujihousevision-kawachi-01

    川内浩司 氏 (Kouji Kawachi) / 株式会社MUJI HOUSE 取締役 住空間事業部 開発部長

    無印良品が考える“リノベーション”とは?

    ― 最初に、《MUJI HOUSE VISION》とはどんなものなのか教えてください。

    無印良品は2004年から住宅事業を手がけてきましたが、これからの時代の住宅は、リノベーションに代表されるような「家を新しく建てること“以外の”選択肢」も重要になっていくだろうと考えています。この流れをしっかりと踏まえて、改めて“家”についてみんなで考え、それを実際に形にしていこうよ、と。これが《MUJI HOUSE VISION》立ち上げの大きな目的です。

    無印良品の商品はいま全部で7500品目くらいあるんですが、基本的にはすべて日常生活に関わるものばかり。日常生活を少しでも豊かにするもの、という観点で作られた商品しか扱っていないんですね。そういう意味で、無印良品にとって“家”というのは最初から大きな命題の一つなんです。そこに対して、本格的に向き合っていこうということです。

    ― サイトを見ると、いくつかコンテンツがありますね?

    まずメインになるのが《MUJI Renovation Club》という、無印良品が厳選したリノベーション会社さんの紹介ページです。規模の大小に関わらず、実際に私たちがよく知っていて、信頼できる会社をご紹介しています。

    それから無印良品が自ら考えている「リノベーションのあるべき形」を提案するものとして、《MUJI INFILL 0》というコンテンツも用意しています。現段階では無印良品自身が一般のお客さまに住宅のリノベーション施工サービスを提供しているわけではないのですが、「もし提供するとしたらこういう形だよね」というコンセプトを提案しているコンテンツです。

     

    mujihousevision-capture02

     

    ?― どのようなコンセプトなんですか?

    “自分らしく暮らすためのすっぴんの住空間”と表現しているんですが、余計なものを削ぎ落し、本当に必要なものだけを残した住まいづくりをしていこう、という考え方です。基本的に壁や間仕切りを設けずになるべく大きなスケルトン(建物の構造そのものの状態)にしてあげて、そこに住まう人が自由に足し引きできる空間をつくるというイメージですね。

    例えば、賃貸物件ですと「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」、販売物件ですと「infill0 リアージュつくば春日」などは、実際に《MUJI INFILL 0》の考え方に基づいてリノベーションした物件です。

    そうして生まれた「0(ゼロ)」の空間に足していけるものとして今回新たにご用意したのが、サイト内でも紹介している《MUJI INFILL +》という商品群です。例えば、この「ステンレスユニットシェルフ・キッチン」をご覧いただくとお分かりいただけるかと思うんですが、自分にとって必要なパーツを選び、組み合わせて使うことができます。住まい手が自由に手を加えられる余地を残しているのが特徴ですね。

    こちらはすでに販売開始しています。一部の店舗では販売スペースを設けていますし、《MUJI Renovation?Club》でご紹介しているリノベーション会社さんを通じてオーダーすることも可能です。?

    長く使える家=自由に変えられる家。

    ― 現在の日本の住まいについて、無印良品としてはどんな課題を感じていますか?

    日本の家、特に新築の場合は30年?35年のローンを組んで購入するのが当たり前で、でも平均の建て替え年数が25年だったりするのが現状です。この状況下では、親が建てた家のローンがちょうど終わった頃に、また子どもがローンを組んで新しく家を建て替える、といったことが往々にして起こり得ます。言ってみれば、日本人は常に住宅ローンを抱えながら暮らしているということになるわけです。

    ?一方、海外に目を移すと、もともと建て替えという発想が珍しい。100年、150年、400年と、代々住み継がれていくのがスタンダードです。それだけに家にかかる費用は随分と抑えられ、その分を別の支出に回すことができる。そんなふうになっていかない限り、日本人の暮らしはなかなか豊かになっていかないのではないか、という思いがあります。

    ― だから、家を長く使おう、と。

    そうです。そして長く使うために必要なのが、“変えられる”ということ。頑丈な家を一つ建てたとしても、間取りが3LDKに固定されていたら、その間取りがライフスタイルに合わない方は住めなくなってしまいます。頑丈な“ハコ”があり中を自由に変えられる、そのような家がこれからの日本には本当に必要な家ではないか、と2004年から一貫して提案してきたわけですが、古い住宅の中身を自分好みに作り変えるリノベーションという選択肢は、まさにその答えの一つなんですね。

    とはいえ無印良品には、主体となってリノベーションの施工サービスを行なっていけるだけの経験はありませんから、リノベーション事業者さんと連携していこう、と。この発想で展開しているのが、先にお話したリノベーション事業者さんの紹介コンテンツ《MUJI Renovation Club》というわけです。

    ?リノベーションに対する、リアルな“声”が集まる場所へ。

    ― 今後はどういった展開をお考えですか?

    ユーザーの方々とのコミュニケーションを積極化していきます。WEBサイトの中に「つくる塾・たてる学」というページがあるんですが、ここが非常に重要になってくると考えています。特に「家つくりアンケート」というコンテンツ。実は我々は以前から住宅に関するアンケートを行なっていて、延べ10万人の方にご回答いただいているんですね。内容としても、例えば「寝室では、寝る以外に何をしますか?」「トイレと脱衣所は一緒でもいいと思いますか?」など、暮らし方や生活といった幅広いテーマです。

    「家つくりアンケート」では過去のアンケートの結果をご紹介するとともに、新規のアンケートも行なっています。今後は、リノベーションをテーマにしたアンケートもどんどん行なっていく予定ですし、また過去のアンケートの結果を受けて「この結果についてどう思いますか?」と、より突っ込んだ回答をお聞かせいただくよう動いていきます。

    その結果は、サイト上で随時ユーザーの方々に共有されるのはもちろん、いまユーザーさんが何を求めていて何に不満を感じているのか、リアルなニーズを《MUJI Renovation?Club》に参画しているリノベーション事業者さんにもお伝えしていきたいと考えています。

    ― ユーザーとリノベーションとの間をつなぐ役割を、無印良品が担っていくということですね。今後の展開、楽しみにしています。ありがとうございました。

     

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