eAをご覧の皆さん。はじめましてウールフェルトアーティストの ちゃろ(本名:岩井卓也)と申します。
羊毛フェルトの魅力を伝えるために活動をしています。
私が羊毛フェルトで作品を作るようになったのは、書店員をしていたころ。お店に入荷して来た羊毛フェルトに関する本に魅了されたことがキッカケです。
未経験ながらも、羊毛フェルトを始めて間もなく、作品を見初められて一転! 手芸チェーン店にて作例製作とイベントに従事することとなりました。
おうちカフェ形式の講習会を行ったり、離島に行き自ら行商したりするなど、“動けるハンドメイド作家”として、現在は都内にて初心者の方向けのワークショップの開催や作品のオーダー制作、ネット販売をしております。
「羊毛フェルトで生活に彩りを与える小物たちを作る」
「何だか難しそう」と思うかもしれませんが、はじめてのあなたでも大丈夫! 手芸の中でも、羊毛フェルトは比較的簡単にチャレンジできてしまいます! その手で想いを込めた一品を作り、あなたの成果のお仲間に入れてみて下さい。
暮らしを柔らかにする羊毛フェルトの魅力
フェルトと言うと多くの方はシート状の布をイメージするかもしれません。
私は、その前の状態である原料。つまり、羊の毛そのものから専用のニードルを使い、繊維同士を絡めて固める手法(フェルト化と言います)で羊毛フェルトの作品づくりをしています。
このようにして小物を作ることで、素材感が際立ち、より柔らかな、ぬくもりを感じる作品ができあがります。
羊毛フェルトで作った小物は、デザインやモチーフにもよりますが、意外にもお部屋のスタイルを選ぶことなく飾っておくことができます。 海外からもご評価いただけるのは、その点にあるのかもしれません!
私が主催するワークショップなどで、「不器用だから……」とご心配される受講生の方もいらっしゃいます。 ですが、私も未経験ではじめましたし、両親からは不器用だと言われ続けていました。
もちろん造形を学んだ訳でも、直接誰かにご指導を受けた訳でもありませんが、数年でここまで形になる作品を作ることができるようになりました。
羊毛フェルトは、初期予算も少なく、ハンドクラフトアートの中でも敷居はかなり低いため、手軽に始めることができます。 また、やり直しや修正が容易。つまり「失敗がない」という点は大きな特徴です。
ご自身の手で作り上げたとなれば、想いが込められていますから、我が子のような愛おしさが込み上げてきます。
フェルト小物は、もとより人が持ち合わせている「明るさ」や「優しさ」、「心地よさ」を求める力に作用してくれます。 特に、寒いウインターシーズンには、やすらぎの一時として生活の中に取り入れることができますので、ご自身で作った小物をお家に飾ってみてはいかがでしょうか。
羊毛フェルトで作るスノーマンの製作過程
では、実際に羊毛フェルトを使って、いまの時期にピッタリのスノーマンをモチーフにした小物を作っていきたいと思います。
用意するモノは、通常の羊毛と芯材用の羊毛、そして専用のニードル。全て手芸店で購入することができます。
ニードルを使って芯材用の羊毛の繊維同士を絡めてベースを作ります。
ベースの羊毛は少しクリーム色なので、通常の羊毛で白く色づけをしていきます。
このように、優しく羊毛を割くことで繊維の筋を切って、羊毛同士を絡みやすくします。
通常の羊毛で芯材を包んで色づけして、球体に成形していきます。
成形は、毛の流れに沿って専用のニードルで。
球体が2つできたら、「刺しつけ」と呼ばれる行程に。
接続部分にニードルを刺して、繊維同士を絡ませていきます。
接着剤を使ったり、縫ったりする必要もなく接合できます。
目やマフラー、帽子のバケツは色つきのフェルトを使って作り、刺しつけていきます。
お腹の模様をつけて、飴の棒を使って作った腕をつけて完成です!?
スノーマンも羊毛フェルトで作れば、このような暖かい雰囲気になります。
心をこめて作ったフェルトアートは、まるで我が子のよう
初めてフェルト作品を作る時は、うまく作り上げることよりも、我が子たる作品に愛着を持つことに意識してみて下さい。
「こんな形にしたい」「こういう表情にしたい」とイメージしながら、作品を作るのに掛ける時間、ニードルを刺す回数が、まるで自分の「Heart」を作り上げるかのように感じるはずです。
フェルティングは手芸の中でも、1つのジャンルですが、作り上げた作品は、もはや一人ひとりの「Art」であると私は信じています!
もし、フェルティングにご興味がありましたら、私が開催しているワークショップに足を運んでみてください。 ワークショップの開催情報は、以下のサイトで告知しております。
あなたのお住いや暮らしを柔らかに、そして暖かくするお手伝い。羊毛フェルト作品でお部屋にぬくもりをプラスしてみてはいかがでしょうか。
[文・ちゃろ(岩井卓也)]