毎日使うキッチンは、フライパンやお鍋といったキッチンツールや調味料で何かとごちゃごちゃしてしまいがち。最近話題の「ミニマリスト」のように“持たない暮らし”を実践できればいいのですが、そう簡単にはいかないですよね。
そこで今回は、「お片付けレシピ」で活躍する収納のプロ「整理収納アドバイザー」6名に“お片づけがはかどるキッチン収納の秘訣”を教えていただきました。
整理収納アドバイザーとは?
まずは「整理収納アドバイザー」について簡単にご紹介。
整理収納アドバイザーとは、特定非営利活動法人・一般社団法人「ハウスキーピング協会」の認定資格。3級・2級・1級とクラス分けされており、1級取得者のみ、プロの整理収納アドバイザーとして活動することが許されます。個人宅や企業に向けた整理収納のアドバイス・コンサルティングや、セミナー、講演など、さまざまな場面で活躍されている方がいらっしゃいます。
それでは、プロが自宅で実践する整理整頓の秘訣、早速みていきましょう! 今回はこちらの6名の方にお話を伺いました。
- 北林敦子さん
- 大杉悦子さん
- 伊藤寛子さん
- 遠矢菜織さん
- 田辺仁美さん
- 大木聖美さん
収納のプロが実践!キッチン収納のマイルール。
1 北林敦子さん
【プロフィール】
インテリアコーディネイトのアドバイスや整理収納のアドバイス業、おうちの片づけセミナー等で活躍中。
紹介ページ:http://o-katazuke.jp/column/profile/08/
●キッチンを自分の好きなカラーでコーディネートする。
キッチンは家事の中でも多くの時間過ごす場所なので、自分の大好きなカラーでコーディネートするのがおすすめです。毎日使うポット、食器、フライパン等。自分の好きな色、手触り、使い勝手であるかどうかでモチベーションが変わります。
キッチン用品はもちろんですが、内装も自分の好きな色にこだわると、家事をするのも楽しくなりますよ。わが家は薄いピンクのタイルに暗いダークブラウンから、大好きな水色&アイボリーにリフォームしました。
●無理にものを減らす必要はなし。よく使うものを、一番使いやすい場所に。
“面倒くさくない”にこだわってみましょう。面倒くさがり屋さんほど、“良く使うモノ”だけを“一番使いやすい場所”に収納するのがお勧め。ものを無理に減らさなくても1軍・2軍に分け“1軍選手”だけを普段使う場所の近くに配置します。写真は我が家のシンク下。このスペースに普段使うお鍋、ざる・ボウル、蓋類を全て配置。残りはコンロ周りに掛けてあるフライパンと立ててあるキッチンツール。収納奥はまだ、スペースが余っていますが、何も入れていません。スペースを使い切ろうとしないのもコツ。
2 大杉悦子さん
【プロフィール】
「住まいと整理収納」のトータル提案をめざし、特にシニア世代のライフスタイル&整理収納提案に力を入れている。
紹介ページ:http://o-katazuke.jp/column/profile/28
●調味料や粉ものなどのストックは「見える化」して収納。
ストックの見える化がマイルールです。袋のままだとわかりにくい粉ものや調味料もビンで管理すれば残量もわかり、衛生的で安心。ビンの蓋にシールでラベルを貼っておくと調理者が変わってもわかりやすいです。ビンの蓋を好きなカラーでそろえれば、楽しみながら買いすぎないで使い切る、主婦が得するルールです。
●ものの“指定席”は使いながら見直しを
使用頻度が高いものは、中段の取り出しやすい場所に収納すると毎日の生活が格段に楽になります。例えば、写真のキッチン下段の引出しの向こう側から2番目がゴミ袋の指定席です。その中の使用頻度の高いもの(週に3回以上交換する三角カゴと排水口のゴミ袋)だけ、中段の引出しの裏側のポケットとその隣に収納するととても使いやすくなります。よく使うものは、動線を短く取り出しやすい場所に収納されているかどうか、指定席をもう一度見直してみましょう。
3 伊藤寛子さん
【プロフィール】
専門学校にてインテリアを学び、整理収納アドバイザーの資格を取得。ゆうゆう素敵工房を主宰。
紹介ページ:http://o-katazuke.jp/column/profile/16
●同じタイミングで使うものは、グルーピングして収納する。
働いていて忙しかった私が作ってきたマイルールは色々ありますが、オススメしたいのはグルーピングをすること。一緒に使うモノをまとめてしまいます。特に冷蔵庫の中でいっしょに使うモノをセットにすると使いやすくなります。例えば、朝食セット(バター、チーズ、ジャム、ハム・・・)、中華セット(豆板醤、甜麺醤、キクラゲ、八角・・・)そしてイタリアンセット(唐辛子、ニンニク)などを準備しておくとよいですね。
●お料理中でも、使ったらすぐ収納。調理台を常にものがない状態に。
使ったらすぐに定位置に片づけましょう。調理する前に、その時に使うモノはまとめて出しておきます。そして、使い終わったら後で、なんて思っているとどんどん面倒くさくなるので、食材は使ったらすぐに冷蔵庫へ。調理器具もどんどん洗ってかごの中へ。調理台にモノを出しておかないようにしましょう。出しっ放しになっていると油で汚れ、お掃除が面倒になりますよ。
4 遠矢菜織さん
【プロフィール】
設計士の経験を活かし、女性目線の家造りを意識したお片付けを提案・サポート。年間約50講座を行う。
紹介ページ:http://o-katazuke.jp/column/profile/29/
●コンロとシンクに、ものを置きっぱなしにしない。
私のご紹介するマイルールはとにかくコンロ回り、シンク周りにものを置きっぱなしにしないということ。使ったらしまう場所をちゃんと作っておきます。例えば、やかんもコンロ下に置き場を作っておき、スポンジもシンク下に置き場を作っておくとスッキリします。
●お料理は、すくないものでシンプルに。
たくさんあっても料理上手にはなれない! 少ないものでシンプルに調理した方が、時間もかからず片づけもラク♪ 自分の苦手を徹底的に見直すと、無駄な買い物、無駄な動きがなくなり、素敵なスッキリキッチンで快適に家事ができるようになりますよ。機能的な収納を考えるとものの居場所が決まり、日々の暮らしがグッと心地よくなります。
5 田辺仁美さん
【プロフィール】
インテリアコーディネート業務のかたわら、直接お客様宅に伺い、整理収納の個別レッスンを手がける。
紹介ページ:http://o-katazuke.jp/column/profile/03/
●出し入れのアクションが、少なくすむように工夫すべし。
私がご紹介するマイルールは、出し入れのアクションか?面倒なことはやめること。扉を開ける→容器を取り出す→そのふたをあける→袋から出す……なと?、アクション数か?多くならないよう、単純て?やさしい出し入れを考えましょう。ふたか?ついていていちいち大変た?ったら、ふたを外しっは?なしにしてみるとか、空き箱なと?をちょっと工作して、出し入れしやすい工夫をするのもいいて?すね。
●片づけは、一人でやらず、家族を巻き込んで。
片づけを楽しく&ラクにするコツは、す?は?り「ひとりて?頑張りすき?ないこと」。家族を巻き込んし?ゃいましょう。家族みんなの“後始末”をしなくてはならないとしたら、しんと?いし、時間もかかります。もし家族それそ?れか?、自分の使いたいものはサッと取り出し、使い終わったら自分て?しまってくれたらいいですよね。家族を味方に引き入れて、誰にて?も使いやすくわかりやすいキッチンつ?くりを目指しましょう。
6 大木聖美さん
【プロフィール】
独自の収納理論を発信するためブログを開設。深く収納を学ぶため整理収納アドバイザー資格所得。
紹介ページ:http://o-katazuke.jp/column/profile/06/
●「種類別」「使用頻度別」の小分けボックスを用意する。
「種類別」「使用頻度別」で小分けボックスに収納するのがマイルールです。カトラリー類は種類別に小分けボックスに入れています。目的のものが一目瞭然なので取り出しやすく、しまいやすい収納にしています。調味料や調理道具も種類別に小分けし、取り出しやすくしています。
●すべてのものに「帰る場所」をつくる。
見た目がスッキリ気持ちがいいし、何といっても掃除がラクなので、基本的にキッチン上には何も置きたくない!なので、ひとつひとつのものに「帰る場所」をきちんと作り、迷子にならずスムーズに片付けができる流れを作り込むことを心がけています。「取り出しやすくて戻しやすい」収納を目指してみましょう。
ルールひとつで、片づけはぐっとラクになる。
収納のプロのアドバイス、いかがでしたか? 面倒でなかなかやる気がおきない片づけも、あらかじめ簡単なルールを決めておけば、あとは何も考えずに動くだけでOK。すっきりキッチンのポイントは、「いかに考える手間をなくすか」にありそうです。今回のアドバイスを参考に、まずはあなたの“マイルール”を考えてみてくださいね。
お片付けレシピとは
「お片付けレシピ」は、みんながお片付け上手になることを目指してつくられた、ハウスキーピング協会公認の“お片付けコミュニティサイト”。便利で簡単なお片付け術やすぐに試せるお片付け方法が盛りだくさん!さらに自分のお片付け術も投稿でき、お片付けのプロによる片付け講座も公開中。